荷重をかけた時に足の裏に痛みがある。動き始めでの痛みが出ることが多い。
症状
☑長距離ランナーに多い
☑中高年の女性に多い
☑足の裏の痛み
☑押すと痛みがある
☑動き始めに痛みがある
☑蹴り出しの動きで痛み
ランナー
踵や足底が地面に接地した際に、足底腱膜が伸ばされて痛みを感じます。
また、足底筋群がうまく機能しなくなるため、足を蹴り出すエネルギー
が足らなくなります。
足底腱膜炎になると「朝起きてからの最初の一歩が痛む」
「急に歩きだすと痛む」といった動き始めの症状が多くみられます。
スポーツをされる方も同じように、ランニング開始時に痛みがあり
途中は痛みが和らぎ、長時間走っていると痛みが強くなったりします。
慢性化すると、かかとの骨に骨棘(こつきょく)と呼ばれる
トゲのような突起ができて、さらに痛みが増すことがあります(下図参照)
病態
足底には、かかとの骨から足の指の付け根にかけて
強靱な繊維状の組織である腱が膜のように広がっています。
これが足底腱膜です。
この組織が荷重負荷に対して足部アーチ(土踏まず)が潰れないように
足底から支えています。
ただこれが繰り返しの荷重負荷に対して足底腱膜が伸張ストレスを受け続け
結果的にそれが炎症を誘発してしまい痛み症状が出ます。
慢性例では足底腱膜の深層にある短指屈筋との滑走性の低下や
表層にある脂肪組織との滑走性低下による痛みを有してきます。
原因
☑扁平足、ハイアーチ
☑周辺組織との滑走障害
☑不良姿勢
☑体重増加
☑蹴り出しの動きの際の不良な動き
☑足底の筋力低下
長時間の立ち仕事や歩行、体重増加、靴の不適合
スポーツによる使いすぎなどが主な原因とされています。
また硬い足(凹足)でも扁平足でも足底腱膜炎のリスクはあります。
扁平足の場合ですと荷重負荷に対して足のアーチ構造が潰れていくに
伴って足底腱膜が伸張ストレスを受けます。
またこれに伴い歩行時の蹴り出しのタイミングが遅れます。
これも足底腱膜に伸張ストレスを加える要因となります。
硬い足ですと足関節の可動域制限の関係で、歩行時の蹴り出しの
タイミングが早くなります。
これも同様に足底腱膜に伸張ストレスを加える要因となります。
治療
☑慢性症状の場合は周辺組織との滑走を促す
☑足のアーチを整える
☑インソール
☑蹴り出しの動きの改善
☑アイシング
☑電気療法
☑体幹機能の賦活化
【病院での処置】
リハビリ、痛み止めなどで対処する。
また難治性の場合は手術を行います。
足底腱膜を切除する手術(足底腱膜切離術)や骨棘(こつきょく)を切除する手術(骨棘切除術)などがあります。
【ジール整骨院】
ジール整骨院では超音波画像診断装置を用いて病態の評価をします。
これによって炎症反応や癒着。また骨棘の有無を評価します。
炎症反応がある場合は電気療法やアイシングを行い炎症の沈静化をします。
徒手療法においては足底腱膜とその周辺組織の滑走を促します。
慢性期の場合は周辺組織との滑走を促すと、その場で症状が寛解する事もあります。
また足の状態に合わせた運動療法を指導させて頂きます。
扁平足なのか凹足なのかで当然やることが変わってきます。
足底腱膜に負担のかからない動きを獲得するための
運動療法やインソールを処方します。
また病態にあっていない靴を使用しているケースも多いので
靴選びのサポートもさせて頂きます。