症状
炎症反応が強く出ているケースでは安静時でも痛みを伴います。
また筋や靭帯などを損傷しているケースでは
「上を向けない」「腕に力が入らない」などの症状が出ることもあります。
首の痛みなどのほか、ひどいときは頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどの
症状がみられる事も少なくありません。
頸椎捻挫の多くは一部分の軽い症状にとどまりますが、重症例では、交感神経や筋肉の異常な緊張により、腰が重い、肩がこる、上半身がしびれる、眼が疲れる、だるいなどの症状が見られ、長年苦しむこともあります。
原因
いわゆる“むち打ち症”は、追突や衝突などの交通事故によってヘッドレストが整備されていない時代に首がむちのようにしなったために起こった頚部外傷の局所症状の総称です。
最も多いのは後からの追突事故であり、頸部が伸展強制(上を向くような動き)
されることにより前面の筋肉が過剰に伸長される。また後の組織は潰されるようなストレスが加わり、痛みを出してきます。
また事故の際に「相手の車に気づいたか否か?」これが予後に関係をする事が多いですので、必ずヒアリングをするようにします。
後からの車に気づいている場合ですと、首に力を入れる事が出来る為、頸部の伸展強制が少なくなりますので、個人差はありますが、予後が比較的良好です。
病態
前から突かれる?後から突かれる?この2つの状況が多いです。
【後からの追突の場合】
この場合は始めに頸部の過度の伸展(上を向く動き)が強制されます。
これにより頸部前面の筋肉の損傷。また頚椎椎間関節の炎症反応が
誘発される事が考えられます。
(斜角筋、広頸筋、胸鎖乳突筋、椎間関節の疼痛)
【横からの衝突の場合】
この場合で問題になるのは頭部が横に振られることを強制されることです。
これにより頸部側面の筋肉の損傷。また上記同様で頚椎椎間関節の
炎症反応が起きてしまう可能性があります。
(僧帽筋上部線維、肩甲挙筋、板状筋の疼痛)
治療方法
・超音波治療機
・姿勢矯正
・頸部周辺筋緊張緩和
・肩甲骨可動性向上
【病院での処置】
レントゲンを取って骨に異常が見つからなければ保存療法として
電気治療や頸部の牽引。また湿布や痛み止めを処方される事が多いです。
【ジール整骨院】
発生機序を細かく聞き、どの組織の損傷が考えられるか?を検討していきます。
場合によっては超音波画像診断装置により炎症反応の程度を評価します。
症状がひどくあまり患部を動かせないケースでは超音波治療機により
炎症反応の沈静化を謀ります。
またテーピングを処方します。
症状が落ち着いて患部への積極的なアプローチが出来るようになったら
頸部だけでなく全身との関連を考え、下肢、骨盤、体幹、肩甲帯に至るまで
状態を整えるアプローチを行っていき、頸部の動きがスムーズに遂行できる
環境を整えていきます。