シンスプリントとはスポーツ障害の1つで、ランニングやジャンプなどの運動の繰り返しによって
脛骨(すねの骨)の内側に痛みが生じる状態を指します。
症状
シンスプリントは、脛骨(けいこつ)の周りにある骨膜が炎症を起こすスポーツ障害です。脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれます。運動時や運動後にすね内側の中央から下方1/3にかけて、ズキズキとした痛みが生じます。
運動量を減らすと一時的に寛解に向かうことも多いですが、練習を再開すると痛みが戻ってくるケースが多い印象があります。
初期の段階では運動後に違和感を感じる程度ですが、次第に運動中も痛みを感じるようになります。
さらに進行すると安静にしている時にも痛みを感じるようになり、歩行困難となります。
病態
足関節底屈筋群、すなわちヒラメ筋、後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋は、脛骨に付着しています。
それらの筋肉が付着している脛骨の表面は、骨を覆う膜(骨膜)があり、脛骨に付着している筋肉が骨膜を牽引する事で骨膜の微細損傷をきたし、下腿内側の痛みを発生させると言われています。
一般的にシンスプリントは後脛骨筋との関係が深いと言われていますが、実際には「ヒラメ筋」と「長趾屈筋」が主要な問題となり得ると言われています。
また同部位の限局した強い痛みが継続して起こる場合は疲労骨折との鑑別が必要です。
原因
前述したとおり関係する筋肉は「ヒラメ筋」と「長趾屈筋」になります。
これらの筋群は下腿の骨膜に付着部を伸ばす訳ですが、負担割合が大きくなることによって筋繊維そのものや骨膜に牽引ストレスを加えてしまい炎症反応が発生します。
ヒラメ筋
ヒラメ筋に負担が加わるのは特に歩行周期で表すと、踵が浮くタイミングが過度に早期だったり遅延したりすることでヒラメ筋に加わる負担が増大してしまいそれが結果的にシンスプリントを招く事が多いです。
長趾屈筋
長趾屈筋の場合も荷重をかけた際に
扁平足だったり凹足であったりすると、前述したとおり踵の浮くタイミングが早期になったり遅延をしたりすることで同筋の負担が大きくなり結果的にシンスプリントを発症します。
また原因として挙げられるのはオーバーワークによって足を使いすぎることによる例も原因として挙げられます。
治療
☑足部アーチの整列
☑蹴り出しのタイミングのコントロール
☑体幹機能の賦活化
☑超音波治療機
☑テーピング
☑インソール
【病院の処置】
症状が疲労骨折と似ているため画像所見にて評価をします。
アイシングや松葉杖をつくなどの免荷、また電気療法など。
【ジール整骨院】
ジール整骨院では超音波画像診断装置にて炎症反応の有無などを評価します。
炎症反応がみられる症例では超音波治療機にて炎症の沈静化、痛みの閾値の上昇を謀ります。
炎症反応が治まってくると原因となる筋肉であるヒラメ筋や長趾屈筋の伸張性を獲得するための
ストレッチングなどの徒手療法をおこなっていきます。
筋肉の緊張が緩和してくると骨膜を牽引する力も当然弱まってくるため、痛みが減少しやすい状況になります。
また歩行分析から、どの動きが局所に負担を加えているのかを評価します。
原因となる動きが評価出来たら、その負担を減らすための徒手療法や運動療法をさせて頂き、負担のない動きを獲得していきます。
特に歩行周期の中で本症状と関係が深いのは「立脚の後半」すなわち体幹が足の真ん中に乗ってから蹴り出すまでの間で負担が上昇します。(下図で立脚中期から踵離地期)
扁平足などでアーチの低下がみられ、筋肉の負担が大きくなっているようなケースではインソール療法が有効であります。
過度にアーチが沈むのを防止し、負担を減らしていきますと痛みも取れやすい状態になります。
【連絡先】
TEL
086-265-7314
Email
zealseikotsuin2018@gmail.com